トヨタがGMを越える日 ―なぜアメリカ自動車産業は没落したのか THE END OF DETOROIT





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トヨタがGMを越える日 ―なぜアメリカ自動車産業は没落したのか THE END OF DETOROIT
トヨタがGMを越える日 ―なぜアメリカ自動車産業は没落したのか  THE END OF DETOROIT

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トヨタは脇役でしょう?

原題は「the end of detroit」。

米ビッグ3の凋落の原因をさぐる書であり、述べられているのは彼らの自滅の過程。

原書のレビューでも書きましたが、現在の米自動車業界絵図の概説書として普通の出来。

邦訳版がこういうタイトルで出ているのを最近知りましたが、いかにもトヨタを中心に据えているかのようなタイトルは如何なものでしょうか?
多角的で面白い。しかし。

いろいろな角度から段階的に描写されてい面白かった。
発売から半年たってやっと読み終えたが今の時点だったら
ギリギリでまたタイムリーに読める。
現作は1年半前に発売されていたはずからもうそろそろ
賞味期限も切れる頃だろう。
残念なのは翻訳である。
誤字もあれば文章にもなっていない部分もある。
中盤過ぎから数章が急に読みやすくなったのは
翻訳者がかわっているからか。
序盤と終盤の不自然さは読みにくさを増幅している。
余力があれば現作を読む。
日本の企業にも示唆を与える指摘が光る

北米自動車業界の現在を知る最適な書。
幅広いインタビューで日米欧のカーメーカーの北米市場へのアプローチを比較している。
Big3の戦略やアプローチの悪さを日欧メーカーとの比較から分析・指摘し、もっとうまくやるべきだし、やれるはずだと論じている。
UAWの抱える問題への指摘や、日系自動車メーカー(訳者は移植工場と言っているが)は北米で多くの雇用を生み出し、アメリカ人にも高品質で魅力的商品を作れることを証明している点に言及している点など、勇気をもって業界に提言している。
現場の軽視や、CEOが頻繁に変わる経営スタイルなど、日米自動車産業比較から多くの提案がある。
日本が欧米メーカーの真似事をして多くの問題を抱えている現在、ここで主張されている視点はもっともで、日本企業にも役立つ示唆に溢れていると思う。

残念なのは翻訳である。全般的に万人向きに読みやすくしようと努めているのだろうが、業界で一般的な専門用語を独自に創作して翻訳にするのはやめて欲しい。
アメリカ人にもわかって欲しい本

ニューヨークタイムスのデトロイト詰め記者、ミシェリン・メイナード女史は、「THE END OF DETROIT(邦題:トヨタがGMを越える日)」との本を書き、その日本語版が早川書房より今年9月に刊行された。

メイナードは、この本の中で、デトロイトを中心としたアメリカの自動車会社が外国メーカーとの競争に敗れ、次第に衰退していく様を描いている。そして、2010年には、その象徴的な出来事として、トヨタがGMを抜いてナンバーワン・カンパニーになるであろうことを予言している。

彼女は、デトロイト没落の原因は自信過剰からきた「思い上がり」を指摘し、これに対して、トヨタ・ホンダ・日産・BMW・ヒュンダイなどの外国メーカーは、製造現場を重視し、販売現場の声を開発部門に素早く反映させる地道な努力の積み重ねの故に、強い競争力をもっていると結論付けている。

アメリカ自動車産業に関するこうした論評は、必ずしも目新しいものではない。80年代はじめに書かれた名著「覇者の驕り(THE RECKONING)」(D.ハルバースタム、1986年9月、日本では1987年)においても同様の結論を引き出している。ただし、ハルバースタムは必ずしも日本車=その代表メーカーとして取り上げた日産=が必ずしも覇者になるであろうとは結論付けていない。むしろ、日本車の後を追う韓国メーカーが、同じようなやり方で米国市場、世界市場を狙うであろうことを示唆している。

一方、1994年に米国でベストセラーになった「激突(COLLISION)」(M.ケラー著)によれば、世界の自動車業界は、トヨタ・GM・VWの激烈な競争の結果、GMが覇を唱えるであろうことを予測している。このなかで、ケラーは、経営管理の面でトヨタが大きく遅れをとり、労務管理の面で困難さを持つVWに比べ、経営全般にわたって改善の著しいGMに軍盃を上げている。

80年代のハルバースタム、90年代のマリアン・ケラーに続いてデトロイトと日本メーカーの帰趨を著した2000年代のメイナードの結論に対し、市場はどのような評価を下すだろうか?
トヨタ、ホンダ。

デトロイトが失ったシェアの多くはトヨタ、ホンダに行ってるのですから、本書も必然的に2社がいかに米市場に定着していったか、に多くの紙幅をあてています。詳らかに解説されているトヨタやホンダの企業文化や最近の人事トピックは米国の一般読者には興味深いかもしれませんが、日本人には目新しいものはあまりありません。

ビッグ3のシェアが落ちているのは「商品の競争力のなさ」その一言につきるわけで、マーケット把握・予測の甘さにはじまりクオリティの低さや、販売数かせぎのレンタカー屋への乱売など近視眼的セールス施策でリセールバリューを更に落とすなど、本書はビッグ3の「罪」が詳述されます。

今のビッグ3ラインナップ、商法からして、シェア低落はいわば必然の結果。何の不思議もない。だから本書の内容はある意味当たり前の事実の再確認を繰り返し繰り返し行っているだけなのでジャーナリスティックな意味で「非常に面白い」「興味深い」内容ではないと思います。もちろんトヨタの「カムリ」商法、ホンダの「オデッセイ」手法、ヒュンダイ、BMWの米マーケティグの実際などきちんとした調査・取材に基づいて書かれているので「米自動車マーケットの最新事情」を知りたい向きにはおすすめできます。



早川書房
GMの研究―アメリカ自動車経営史
デトロイトの復活―アメリカ製造業と日本企業 (丸善ライブラリー)
激突―トヨタ、GM、VWの熾烈な闘い
ザ・ハウス・オブ・トヨタ 自動車王 豊田一族の150年
ハリウッドスターはなぜプリウスに乗るのか―知られざるトヨタの世界戦略





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